2017.01.07 category:その他
最近、『低用量ピル』を使用している女性たちが増えているのを皆さんご存知でしょうか。
女性誌や女性向けキュレーションサイトでも『低用量ピル』の特集が取り上げられているのを目にするようになりました。
これまでのピルといえば、女性ができる避妊の手段。
でも、身体への負担が大きいというイメージが強かったと思いますが『低用量ピル』はこれまでのピルのイメージとはちょっと違います!
なんと!使用することで、女性の身体に良い事があるそうなんです!
今回は、巷で密かに注目を集めている『低用量ピル』について調べてみました!
ピルとは、女性ホルモンを安定させて、コントロールするお薬です。
実は、そもそもピルは避妊薬として開発されたわけではなく、生理不順や無排卵などを緩和させる目的で開発、使用されてきました。
その治療薬として、『中用量ピル』、『高用量ピル』が使用されていました。
しかし、強い薬の為、副作用がおこりやすく、服用をためらう人も多かったようです。
婦人科系の治療や避妊に使用するには、リスクが高かったので、最低限の効能が発揮できるレベルにまでホルモンの量を下げたのが『低用量ピル』なんです!
『高用量ピル』、『中用量ピル』、『低用量ピル』の違いは、女性ホルモンの含有量により呼び名が異なります。
『高用量ピル』は、卵胞ホルモンの含有量が50マイクログラム以上のもの。
『中用量ピル』は、ちょうど50マイクログラムのもの。
『低用量ピル』は、50マイクログラム未満のものと、区分けされています。
女性ホルモン含有量にかかわらず、どのピルにも避妊効果や女性ホルモンをコントロールする効果はあるので、副作用による身体の負担が少ない『低用量ピル』が産婦人科で使用されるようになったそうです。
『低用量ピル』は、正しく服用した場合の妊娠率はわずかに0.3%。
ほぼ100%に近い確率で避妊が可能です。
時々飲み忘れがあった場合でも8%。
コンドームによる避妊法での失敗率は2~15%、排卵日を避けて性交渉を行う方法では9~25%が失敗してしまうという研究結果があるので、『低用量ピル』は、かなり高確率で望まない妊娠を防ぐことが出来ます。
生理痛の症状が、日常生活に差し支えるほどひどい場合を「月経困難症」といいます。
10代では子宮が未成熟な為、ひどい生理痛になりやすいのですが、20代を超えても生理痛がひどい場合は、子宮内膜から分泌されるプロスタグランジンが原因と考えられます。
プロスタグランジンは本来、出産時に陣痛を引き起こす物質で、臓器を収縮させます。
この時に起こる、痙攣性の腹痛を、『低用量ピル』で軽くすることが可能です。
また、出血量についても、2周期以上『低用量ピル』を飲み続けると、出血量が43%減少したという結果があります。
『低用量ピル』のを飲んでいる間は、月経がきちんと28日周期で訪れるようになります。
1ヶ月の予定がぐっと立てやすくなりますね!
卵巣ガンは、生理の度にできた傷を修復しようとする過程で、がんが発生するのではないかと考えられています。
そこで、低用量ピルで排卵を抑制することで出産の予定がない時は、卵巣をお休みさせてあげられる事が出来るという仕組みです。
実際ピルが普及している欧米では、卵巣がん患者が減少していて、普及が遅れている日本は逆に増加傾向にあるという結果が出ています。
排卵を抑制させると、その間、卵巣はお休みさせることが出来ます。
ピルの服用を続けて、お休みさせている期間に、卵巣や子宮は回復できると考えらます。
子宮や卵巣の働き過ぎが、妊娠しにくい原因の場合、不妊治療の一環として『低用量ピル』が使用される場合があります。
副作用の症状や、程度は、もちろん個人差があります。
特に使用開始から1~2週間くらいまでは、吐き気や、不正出血が起こる人もいます。
また、下痢、腹痛、便秘など、消化器系に副作用が見られる場合もあります。
多くの場合、『低用量ピル』を適切に飲み続けていくと、次第に治まります。
症状がツライときは担当医に相談するのが良いでしょう。
如何でしたでしょうか。これまで、女性が出来る避妊手段として知られてきたピル。
どうしても、身体の負担が大きく、決められた服用が手間に感じられていましたが、
近年処方されるようになった『低用量ピル』は、これまでのピルのイメージを一新させるものでした。
女性ホルモンの含有量を少なくすることで、身体への負担も少なく、避妊以外に婦人病の予防にもなり、女性の健康をサポートする薬になっていたんですね。
月経困難症と診断がつけば、保険適用も可能なそうなので、まずは、婦人科で相談してみてください。
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